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共通テストリサーチ、利用上の注意点(序論)

 国公立大学に出願する場合、ほとんどの受験生が大手予備校による「共通テストリサーチ」を利用します。具体的には、土日で受験したのち、週明けの月曜に自己採点結果を提出し(現役生の場合は学校取りまとめが多い)、水曜午後から夕方を目途に公表されるデータを元に、出願校を最終的に決定します。

 各予備校が運営するサイトでは、自己採点結果と志望する大学学部学科を入力すると、合格可能性を表示してくれたり、同じ系統の大学について合格可能性付きのリストを表示してくれたりします。便利な時代になったものですが、その利用にあたっては、思わぬ落とし穴もあるため注意が必要です。

 一例を挙げますと、関西~東海圏の国公立医学部をめざし、神戸大学を第一志望として準備してきた受験生がいたとします。ところが、今年受験した共通テストで失敗し、得点率が83%にとどまってしまいました。駿台ベネッセの判定基準によれば、神戸大医学部(前期)のB判定ラインは87.5%です。C判定ラインの84.7%にも届かなかったため、志望校を見直すことにしました。

 候補としてリストアップした大学とB判定・C判定のラインは、以下の通りです。
  岐阜大  B86.3% C83.8%
  三重大  B85.3% C83.3%
  浜松医大 B85.6% C83.3%
  滋賀医大 B85.0% C82.5%
 共通テスト(一次)、個別試験(二次)の配点は大学によって異なり、例えば三重大は一次の理科の配点が高かったりするため、一概に判定基準だけで判断できませんが、判定サイトに得点を入力した結果として、合格可能性が一番高かったのはやはり滋賀医大でした。

この結果にしたがって出願することは正しい選択なのか。次回はその点について検証していきます。

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