essay大学エッセイ

医学部受験に難問対応力は必須か?

 理系を考えている生徒さんに「医学部は考えないの?」と聞くと、「自分には無理」という答えが多く返ってきます。よくよく話してみると、難しい問題が解けないと医学部には合格できないと考えているようで、事実、マニアックともいえる難問集をテキストにしている理系専門塾に通う受験生も、少なくありません。皆さんは、どう思いますか?

 まず国公立医学部ですが、大学によって問題の難しさはまちまちで、一般に〇〇医科大学という名の医学部単科大学は、ハイレベルな医学部受験生のみを対象にふるいにかける入試なので、難しい問題を出す傾向が強いようです。

 一方、ほかの学部との共通問題が多い総合大学の場合は標準的な問題が多く、医学部の難しさは「合格最低点の高さ」となります。このあたりは、大学エッセイの「共通テストリサーチ、利用上の注意点(本論)」で触れているので、参考にしてください。

 私立でも、慶應や慈恵・日医といった難関医学部の問題は難しいですね。しかし、中堅どころのいわゆる「新設」の多くはそれほど難しくなく、ただ試験時間に比して問題量が多いという特徴があり、「処理能力」が問われているとも言えます。

 つまりは、志望校を選べば、難問対応力は必須条件でなく、標準的な問題をミスなく正確に解く、しかも時間をかけずに速く解く力がつけば、合格の可能性が見えてきます。これは、トレーニング、努力しだいで可能になりそうですね。「自分には無理」などと言わず、ぜひチャレンジしてみて下さい。

関連記事