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合格に向けて、国語を軽んずること勿れ

 受験生ともなれば、英語や数学は誰しもしっかり勉強しますが、国語はどうも軽んじられる傾向にあります。特に現代文は、普段使っている日本語だから、何とかなると思われているのかもしれません。しかし実は、国語の中で一番難しいのは現代文ということが少なくありません。

 少し前に話題となった「AI vs 教科書が読めない子どもたち」で、中高生の読解力が落ちていることが論じられました。その読解力は、文系・理系問わず入試に必須ですから、自信のない受験生は、高校2年生までに身に着けて下さい。なぜか?それは、問題文を正確に早く読み解くために欠かせないものだからです。

 例えば生物や化学の実験考察問題、実験内容を説明する問題文が冊子の1頁を超える例も少なくなく、とても長くなっています。これを一回読むだけで理解できる受験生に対し、二回三回と読み返す受験生は「時間」という点で大きなハンデを背負うことになります。

 また、学校の定期試験の国語と入試の国語は、全く別物と考えなければなりません。学校の定期試験の問題は、授業で一度読んで先生が解説した文章が出題されますが、入試では、はじめて目にする文章を自力で読み解かなければなりません。英語も同じでしょ、と考える方がいるかもしれませんが、意味を理解できれば大半は正解できる英語の読解問題と、深い考察が求められる現代文とではやはり異なります。ですから、入試用のテキストを使って、文章の構造、同等関係・対比関係・因果関係の捉え方など、読解の基本を学習し、語彙力も身に着けて下さい。

 現代文だけでなく、共通テストでは古文・漢文も出題されます。私立を含めて、志望校・志望学科によっては個別試験に古文・漢文が含まれます。では、現・古・漢の何から先に解けばいいのか、時間配分はどうすべきか、冒頭で触れた「国語の中で一番難しいのは現代文」というのはなぜか、そうした質問がもしあれば、個別相談からお問い合わせ下さい。

 読解力は、すべての学力の基礎とも言えるものです。早い段階からしっかり勉強して下さいね。

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